共催のアニマルクラブ石巻の皆さんが丹念に準備をしてくださり、展示も大変充実していました。
来場者も201名と盛況で、作品に登場される方々も多くご来場くださり、いい雰囲気の上映会となりました。
宍戸さんが上映用のブルーレイディスクを焼きあげたのは前日の深夜、というギリギリの作業で、仕上がりをヒヤヒヤしながら見ていたのですが、お客さんも集中して観てくださり、僕も一緒に最後まで飽きずに見ることができました。
終了後は、皆さん展示をじっくりと見たり、アンケートを丁寧に書いてくださる姿を多く目にしました。
アンケートも100枚くらい集まり、これから見せてもらうのが楽しみです。
完成前に作品をご覧頂くということは、あまり一般的ではないと思いますし、もしかしたら、「中途半端なものじゃなく、完成させたものを見せてくれよ」と思われる方もいるかもしれません。
ただ、これまでのローポジションの映画はどれも、このように完成前にお客さんに観てもらうなかで、作品の完成度を高めてきました。
僕にとって映画づくりとは、一方通行の表現行為ではなく、「対話」の積み重ねのようなものだと感じています。
それはまず取材相手との対話であり、作品を見てもらうプロセスは、観てくれる人との対話でもあります。
加えて全ての過程で、自分のなかで対話を積み重ね、スタッフとの対話を経て、目指す道筋が見えてきます。
昨日のように、現時点で精一杯仕上げた作品をお客さんに観てもらうことは、作品における対話の質を、より高めていくために必要なプロセスだと感じています。
あらためて、昨日作品をご覧下さった方々に、心から感謝いたします。
終了後、アニマルクラブの方々との打ち上げの席でも感想を聞かせて頂いたのですが、それぞれに深く鋭い率直なご意見を聞かせてもらいました。
僕自身、現状の課題は見えているつもりでしたが、皆さんのご意見から気づかされることも多く、
「本当の産みの苦しみは、まだこれから」
そんな確信を深めました。
というわけで、引き続き、どうぞよろしくお願いします。
<壁いっぱいに広がるロビーでの展示>
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<上映前のホール> |
<舞台挨拶を行なう監督の宍戸とアニマルクラブ石巻の阿部智子さん> |
(【Low Position BLOG!】http://lowposi.jugem.jp/?day=20120827 より転載)